
書籍の内容
住民のための公共サービスを求めて
自治体民営化はどこに向かっていくのか。政府は公共サービスの民営化を進める法律を次々とつくり、住民をないがしろにした企業偏重の政策を展開している。PFIや指定管理者制度、地方独立行政法人等の仕組みと問題点を明らかにして、役所の窓口業務、図書館を初め公共施設の実態、そして医療、水道、保育の現状を検証する。公共サービスの変質を指摘し、主権者である市民による再生への取組みを紹介。
目次
はしがき
Ⅰ 自治体民営化を進める法制度
- 1 自治体民営化を進める法制度のあらまし
- 2 「公共サービス」を考える視点
- 3 政府が推進する自治体民営化
- 4 自民党憲法草案にみる福祉国家の変質
- 5 世界で進む「再公営化」
Ⅱ PFIの現状と課題
- はじめに
- 1 PFIとは
- 2 PFI法とは
- 3 これまでの実施状況
- 4 多くの問題事例
- 5 相次ぐ法改正による拡大
- 6 PFI事業契約の実例─都立がん・感染症センター
- 7 運営権(「コンセッション」)契約の実際
- 8 変化の激しい時代にふさわしくないPFI・コンセッション
Ⅲ 公の施設の指定管理者
- 1 公の施設の指定管理者制度の仕組み
- 2 公の施設の指定管理者制度の運用状況
- 3 指定管理者制度の問題点
- 4 発生する問題の根本問題と総務省の対応
- 5 最近も続く問題
- 6 指定管理者制度の根本問題は解消していない
Ⅳ 地方独立行政法人
- 1 地方独立行政法人の特徴
- 2 制度の仕組み
- 3 地方独立行政法人の問題点
- 4 窓口業務の外部委託の問題と地方独立行政法人法改正
- 5 地方独立行政法人の実例
Ⅴ 民営化の問題点と守られるべき公共サービスの質
- 1 窓口業務
- 2 体育施設・都市公園
- 3 図書館
- 4 医療
- 5 水道
- 6 保育