公共施設の再編を問う─「地方創生」下の統廃合・再配置
なぜ公共施設の再編がすすむのか、先行事例とともに紹介
書籍の内容
全国の自治体で、学校をはじめ公共施設の廃止・統合など再編がすすんでいる。再編の背景にある国の政策を整理し、先行する自治体の計画と再編の実際にそいながら、公共施設のあり方を考える。
目次
はじめに―いまなぜ公共施設の再編・統廃合なのか―
- 1.自治体政策の焦点
- 2.自治体政策の結節点としての公共施設問題
- 3.経済財政政策と公共施設
- 4.本書の視角
第1章 公共施設とは何か
- 1.公共施設をめぐる問い
- 2.公共施設の本質と役割
- (1)基本的人権の保障/(2)公民性(citizenship)の涵養/ (3)本源的な価値
- 3.共同資産としての公共施設
- 4.公共施設とコミュニティ
- 5.公共施設のあり方は住民自らの課題
第2章 地方創生と公共施設
- 1.地方創生における「選択と集中」
- 2.公共施設の財政抑制
- 3.「人口減少社会」と地域・公共施設再編
- (1)「増田レポート」/ (2)地方自治法改正/ (3)都市再生特別措置法改正/ (4)「骨太の方針2014」/ (5)「日本再興計画(改訂2014)」/ (6)「国土のグランドデザイン2050」
- 4.地方創生と公共施設
- (1)「まち・ひと・しごと創生」と総合戦略/ (2)「まち・ひと・しごと創生基本方針2015」―地方創生の本音―
第3章 公共施設と地方財政改革
- 1.公共施設等総合管理計画の概要
- 2.公共施設等総合管理計画と地方財政措置
- 3.地方財政制度改革と公共施設
- 4.重層的行財政構造の中の公共施設
第4章 公共施設の再編・統廃合―先行事例から学ぶ―
- 1.公共施設の再編・統廃合のメニュー
- 2.公共施設の全体マネジメント―相模原市・さいたま市・秦野市―
- (1)相模原市―「公共施設白書」による全体像の把握―/ (2)さいたま市/ (3)秦野市
- 3.個別施設マネジメントによる公共施設の廃止―浜松市-
- 4.公共施設の住民自治計画-飯田市―
- 5.公共施設と住民自治
終章 賢い縮小(スマート・シュリンク)へ向かって
- 1.縮小(シュリンク)する社会
- 2.スマート・シュリンク(賢い縮小)
- (1)まちづくり/ (2)歴史的価値 / (3)納得から融和へ
- 3.国への対峙と自治の視点